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氷の島に打ち込まれたくさび 極地の覇権争う米中の思惑

北極圏にある世界最大の島グリーンランドを米国がデンマークから買収する――。こんな構想が米政権内で検討されていることが明らかになった。

 「戦略的に興味深い」。トランプ大統領は18日、報道陣にそう語った。

 日本の約6倍の土地に人口5万6千人ほど。地理区分では北米に属する。米国はトルーマン大統領が1946年に買収話を持ちかけたが成立しなかった。今回もデンマークのフレデリクセン首相は「ばかげている」と一蹴した。

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氷の島に打ち込まれたくさび 極地の覇権争う米中の思惑


現実離れしたような構想を復活させたのは、北米に親中国家が誕生するかもしれないとの危機感だ。

 6月下旬、島の中心都市ヌークは活気づいていた。


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 「滑走路が延長され、欧州からジェット機の直行便が飛べるようになるんだ」

 タクシー運転手の男性は声を弾ませた。目抜き通りのホテルの壁には、飛行機の絵に新滑走路の長さ「2200メートル」と書かれたポスターが掲げられていた。

 空港の拡張は、多くの島民が願う独立への一歩になりうる。2009年に自治権が拡大されたが、自治政府の歳入の半分はデンマーク政府の補助金頼みで、経済的自立が課題だった。それが温暖化の影響で氷が溶け始め、資源開発がしやすくなった。島内で大型機が発着できる空港は遠隔地にある旧米軍基地に限られる。ヌーク空港が拡張され、人や投資が直接流れ込めば、突破口が開ける。

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 グリーンランド議会がヌークを含む3空港の拡張計画を決定したのは15年。総事業費36億クローネ(約570億円)は島の域内総生産(GDP)の約2割に当たり、デンマーク政府は負担に消極的だった。

 自治政府が頼ったのが中国だった。17年、自治政府のキールセン首相が北京を訪問。中国国有の建設大手・中国交通建設や、中国輸出入銀行などを回り、空港計画に協力を求めた。

 待ったをかけたのが米国だった。米国は島の北部のチューレに空軍基地を置く。米本土に飛んでくる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を検知するレーダーがある重要な防衛拠点だ。

 米軍当局者によると、18年5月、マティス米国防長官(当時)は米国を訪問したデンマークの国防相に「中国に北極圏での軍事力を広げさせてはいけない」とクギを刺した。デンマーク政府は空港拡張への慎重姿勢を一変させ、7億クローネを出資し、4・5億クローネを低利融資すると申し出た。残りは主にグリーンランド自治政府が負担することで決着した。

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 だが、この動きは独立派を刺激した。グリーンランド議会のビビアン・モッツフェルト議長(47)は「米国とデンマークのふるまいは傲慢(ごうまん)だ。中国が私たちに投資をしたいなら、今後も排除しない」と話す。

 中国はパンダの貸与や投資でデンマークに接近し、レアアース鉱山などへの投資で次第に島へ直接進出するようになった。投資額は島のGDPの1割を超す。空港拡張計画から締め出されたとはいえ、中国への期待は高い。

 デンマーク王立防衛大軍事作戦研究所のヨン・ラーベック・クレメンセン准教授(36)は「中国には軍事的、戦略的な関心がある。中国の進出を許した場合、いざ独立という時に、グリーンランドが西洋の同盟から押し出される事態もありうる」と指摘する。

 中国がグリーンランドに打ち込んだくさび。その波紋が北極の静寂を破り始めた。(ヌーク=下司佳代子、ワシントン=香取啓介)

中国の野心、極北へ南極へ

 昨年10月、ドーバー海峡を抜けた米空母ハリー・トルーマンの艦隊は北海を通り、北極圏ノルウェー海に入った。米空母が北極圏を航行するのはソ連が崩壊した1991年以来初めてのことだ。

 空母はそこで北大西洋条約機構NATO)加盟国の部隊と合流。31カ国から5万人が参加するNATOとしては冷戦後最大の演習を行った。米海軍関係者は「グリーンランドに多額の資金をつぎ込んで影響力を急速に増す中国を牽制(けんせい)する狙いがあった」と話す。

 実はその1カ月前の9月、ロシア軍が極東地域で演習を実施していた。動員したのは公称で30万人弱。ソ連時代に最大だった81年の演習を上回る規模だったが、そこに中国軍3200人も参加していた。ロシアは中国との蜜月ぶりを誇示しつつ、中国にも北極圏での軍事的な存在感を見せつけたかったとの見方がある。

 米ソ冷戦の最前線だった極北の地は、再び対立の舞台になりつつある。

 ソ連崩壊後、北極海周辺の基地を放棄していたロシアは2015年、北緯80度以北にあるゼムリャアレクサンドラ島に250人規模の新たな軍事基地を建設した。ロシアが12年以降、北極地方に造った軍事施設は計475カ所に上る。

 14年に北極艦隊を西部軍管区から独立させ、北極の防衛を強化する姿勢を鮮明にした。北極航路を通る船舶に対しては、ロシア砕氷船による護衛を義務づけ、通行料を徴収。海域の支配をアピールしている。

 そのロシアと協力しているようにみえる中国にも独自の軍事的意図がにじむ。北極海には砕氷船・雪龍を何度も派遣し、無人潜水艇を使った調査を続けている。中国軍に詳しい日本の防衛当局者は「潜水艦の航行に必要な海底地形のデータを入手している」と分析する。米海軍大学のレベッカ・ピンカス准教授は「10年以内に北極海で中国の潜水艦を目撃するようになるだろう」と危機感を示す。

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 ノルウェー海軍のラース・ソーンズ元司令官によると、中国はノルウェーフィンランドでインターネット用の海底ケーブルを急ピッチで敷き、軍民両用の衛星測位システム「北斗」のサービス網を広げている。

 各国が北極の観測拠点を置くノルウェー領スバールバル諸島では14年、中国が持つ黄河基地にオーロラ観測用として大型レーダーの建設計画を申請したが、ノルウェー政府が却下した。他国の人工衛星情報やデータの収集活動を疑われたとみられている。ソーンズ氏は「我が国は、いかなる軍事関連の研究も許可しない」と強調する。

 グリーンランドでも、中国の鉱山会社が米軍基地跡を買おうとしたと報じられた。

 極地を宇宙や深海などと並ぶ戦略上の新領域と定めた中国政府は18年1月、北極政策をまとめた初の白書を公表。「氷上のシルクロード構想」を提唱し、自らを「北極近傍国家」と位置づけ、北極圏への進出姿勢を鮮明にした。

 出遅れ感が否めない米国のポンペオ国務長官は今年5月、フィンランドで「北極海を新たな南シナ海にしてもいいのか」と演説。「『北極近傍国家』などという立場は存在しない。そう言ったところで、何の権利も生まれない」と対抗心をむき出しにした。(ニューポート〈米ロードアイランド州〉=峯村健司)

自然保護より「宝の山」狙う

 中国は南極でも米国主導の秩序に挑み始めている。

 「こちらは中山基地。中国2番目の南極基地です」

 5月、上海にある中国極地研究センター。南極から生中継で参加した観測隊員の説明に外国人研究者らの注目が集まった。

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 「最新型のドリルを使って氷床を貫き、岩盤に到達しました」

 2月、吉林大学のチームは約200メートルの氷床を掘り進み、その下の岩石を採取した。同様の掘削に挑む米ミネソタ大学ダルース校のジョン・グッジ教授は「重要な成果だ。中国チームは自らの技術が通用することを示した」と話す。

 南極の氷床下の岩盤に挑むのは米英中ぐらいしかない。中国は今後、千メートル以上の氷床の下に眠る未知の山脈の掘削に挑む計画だ。零下40~50度の極度に乾燥した環境で作業し、海岸から遠く離れた内陸部の掘削点に、拠点を築き、人や物資を運ぶ輸送能力も求められる。グッジ氏は「すべてできるのはほんのわずかな国だけだ」と話す。

 掘削で得られた情報は南極の地下に眠る資源の採掘にも応用可能だ。ただ、現状では南極条約の環境保護議定書が資源採掘を禁じており、解禁には加盟国の全会一致の同意が必要だ。

 それが議定書の規定で、発効から50年になる2048年に過半数の賛成で可能性が出てくる。中国はこの時を見据えているとされる。

 「石炭、鉄、石油が埋蔵し、地球上で唯一、開発利用されていない資源の宝庫」。中国極地研のウェブサイトは南極についてそう記す。大陸を覆う氷は「世界最大の淡水庫」。クジラのエサとなる南極海のオキアミは「世界のたんぱく資源の倉庫」。いずれも開発を視野に入れる。

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 南極を訪れた中国人観光客の数は8年前から10倍に増え、今期は8千人を超えて米国に次ぐ2番目の多さだ。国家海洋局幹部は10年、観光客数に枠が設けられる前に多くの客を送り込み、実績を積み上げるべきだと論文に記していた。一部の基地は観光客に開放している。

 中国の南極政策を詳細に調べたニュージーランド・カンタベリー大学のアン・マリー・ブレイディ教授は「鄧小平の時代から中国では南極の『利用』がキーワードだった。南極を『宝の山』と捉え、保護するべき自然の遺産とみる他の国々とは異なる。誰のものでもない資源がそこにあり、利用の機会をつかまなければならないという発想だ」と話す。

 南極条約は冷戦のさなかの1959年、米国主導でつくられた。領有権主張を凍結し、軍事活動を禁止した。米国は南極最大のマクマード基地や、南極点のアムンゼン・スコット基地を持ち、研究面でも圧倒的な存在感を示してきた。

 オバマ政権の国務省副次官補として、極域政策を手がけたデービッド・バルトン氏は「南極条約の枠組みは、平和維持のためによく機能している。これが変わるとは思えない」と話す。

 一方、建国後の混乱で出遅れた中国が初めて南極に観測隊を送ったのは84年。経済成長を追い風に活動を広げ、五つ目の基地を建設するなど、今、南極で最も活発な国となった。

 15年には、米国、ロシアに続いて、衛星測位システム「北斗」の地上局を置いた。北斗は米国のGPSと同じく有事の際、宇宙やサイバー空間での戦闘も含め、兵器の運用に欠かせないインフラとなる。平和の大陸は大国の軍事戦略にすでに組み込まれつつある。

 南極への高い関心と、そこにつぎ込む資源の大きさで際立つ中国。ブレイディ氏は「米国などが南極の現状維持を望む一方、中国は目的のために、現状が変わることを目指している」とみる。(上海=武石英史郎、益満雄一郎)

     ◇

 〈グリーンランド〉 8割以上が氷に覆われ、人口約5万6千人の約9割は先住民系で、1万8千人が中心都市ヌークに集中する。1721年にデンマークからキリスト教宣教師が派遣され、植民地になった。1979年に自治政府が発足。85年に欧州共同体(EC)から脱退した。住民投票を経て2009年に自治権が外交・安全保障を除くほぼ全ての領域に拡大された。

 コペンハーゲン大とグリーンランド大による昨年の調査では、67%が「将来のどこかの時点で独立すべきだ」と回答した。


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買いたい………

アサデジより転写


TRUMP……だからこそ

「 Greenland 買いたい……… 」言えた!!!

事業家!商人!、、、ですからね TRUMPは!!!


『 大統領選 』も 売名行為、、、世界に 知らしめたかった!!!


それだけのことでしたよね( 本人談?!どこかでみましたよ )


我が国は、、、、

竹島は KOREA!

尖閣は China

北方四島を Rossiya

74年………経っているのに、、、

解決できない………………

竹島と尖閣は、、、、

「 まさか……??? ソコ!言うのかい??? 」

と、思っていたんですからね

先手を打てない!!!政治家達、、、( 撃ちどころが 問題だけどね )

KOREA との 戦いは、、、続きますからね???


【 一国 二制度 】

香港を みならって???

言い出しかね無い

と、、、思う人も 少なく無いと思うのですが………………?!?!

こう言います…………

⇒ 米軍基地と海兵隊の駐留を認めるかわりに

防衛大臣!副総理!財務大臣!

を、野党から( 沖縄選出 )選ぶ事


地方交付税を200%増額、、、


のむわけないですけどね、、、、


連日の 予約投稿!!!

コレ!載せる!!!!を みつけると、、、


【 割り込み 】してきます、、、、

記事が、、、雉が???、、、、


割り込んできます


煽らせてはいません!!!?????


missile 」だから フライング???

アショは、、、わが身!!!


by tomoyoshikatsu | 2019-09-01 00:00 | 政治