平和祈念像は、被爆地・長崎から平和への願いを世界に伝えようと、長崎県出身の彫刻家、北村西望が制作し、昭和30年に長崎市の平和公園に設置されました。
原爆の投下から75年の節目となる来年を前に、長崎市は時間の経過などで劣化した祈念像の修復作業をおよそ20年ぶりに行うことを決め、塗料の塗り直しが今年1月から続けられてきました。
12日、足場や囲いが撤去され、青銅色に「化粧直し」を終えた、高さおよそ10メートルの平和祈念像が姿を現しました。
家族旅行で平和公園を訪れた千葉県の40代の男性は「きれいになった祈念像が見られるタイミングに来られてよかったです。戦争を知らない世代が増えていくなか、こうした平和の象徴をみんなで守りたい」と話していました。
長崎市は台座の修復や看板の立て替えを行い、今月下旬には全ての作業を終えることにしています。
整備を担当した、長崎市中央総合事務所地域整備1課の大久保貴史技師は「塗り直した祈念像を見た人が、平和への思いを新たにするきっかけになればと思います」と話していました。