人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ジブリ、、、森の福竜丸、、、


スタジオジブリの作品で背景画を手がけてきた男鹿(おが)和雄さん(65)が、水爆実験で被曝(ひばく)した木造マグロ漁船「第五福竜丸」の絵を描いた。表現したのは広島原爆の1千倍に上る水爆の威力ではなく、穏やかな風景にたたずむ様子。静かな描写には「見る人の心に届く絵を」との思いがある。

ジブリ、、、森の福竜丸、、、_f0300216_13444764.jpeg

 米ソ対立で核実験競争が続いていた1954年3月、米国は太平洋のビキニ環礁で水爆実験を行った。巨大なキノコ雲は成層圏まで達し、吹き飛ばされたサンゴのかけらが「白い灰」となって福竜丸に降り続いた。実験場から160キロの場所でマグロを追っていた乗組員は23人全員が被曝。半年後に無線長の久保山愛吉さんが亡くなった。

 


核の証人となった船は今、東京都第五福竜丸展示館(江東区)にある。全長30メートル、高さ15メートルの福竜丸は三角形の建物にすっぽり覆われ、周囲を木々が囲う。建造から70年を迎えるのを機に、展示館が企画展を立案し、男鹿さんに絵を依頼。宮崎駿監督が「緑の使い方は天賦のものがある」と語る男鹿さんの自然描写が「森の福竜丸」を生み出した。

 「海の上にいるはずの船がどうして地上にあるのか、核兵器がなぜ世界にあるのか。そんなことを考えるきっかけになれば」

 男鹿さんは原爆詩の朗読をライフワークとする俳優の吉永小百合さんに頼まれ、朗読を収めた詩画集の挿絵も手がけてきた。ジブリの中に出てくるような柔らかなタッチの絵が並び、原爆と戦争の残酷さが生々しく描かれる場面はない。「核被害が生み出される前の情景を表現することで平和について考え、絵をとっかかりに核問題を考える入り口に立ってもらえたら」。そんな思いが福竜丸の一枚にも込められている。

ジブリ、、、森の福竜丸、、、_f0300216_13451343.jpeg

 男鹿さんや子どもたちが福竜丸を描いた絵の企画展が、展示館で3月25日まで開かれている。主任学芸員の安田和也さん(65)は「核実験を象徴するものは何一つ描かれてないが、見ているうちに核被害に思いが巡り、思わず足が止まる。絵の前で長い時間見ている人も多い」と話す。

絵が核問題への関心深めるきっかけになれば

 ――実際の福竜丸は船より一回り大きな展示館に覆われていて、すべての形は見えません。どう描いたのですか。

 乗組員だった大石又七さん(83)が作った模型や当時の報道写真を見ながらイメージを膨らませました。とはいえ、船は自然と違ってしっかり設計され、サイズが決まっている。ここの長さはこれで正しいのかな、ここの膨らみはこれでいいのかな、と悩みながらの作業でした。あとは展示館の前に広がる森を行ったり来たりしながら、一番いい大きさと角度を考えていきました。

 ――「海の福竜丸」も描いています。

 船は本来、海を走るものですからね。「森の福竜丸」は緑色を基調にしているので、夕焼け色や荒れている海といった設定を考えました。赤い色だと水爆実験を想起させてしまうかもしれないと考え、青空を背景にした船にしました。平和に操業しているのが一番いいかなと思ったんです。船にぶつかる波や船の沈み具合、雲の様子を変えて何度か描き直しました。

 ――アニメと挿絵の違いはどんなところですか。

 アニメはなんとなくそういう風に見えればいいというところがあります。背景画の前にキャラクターが来てくれるし、映るのは数秒。なので、そんなにそっくり描かなくても成り立ってしまうんです。一方、挿絵は音もなければ人物もいない。間違いのない説得力を取り入れ、それだけで完結しなきゃいけないという違いがあります。構図も監督に指示されるアニメと違い、挿絵は一から自分で考えなければいけない大変さがあります。

 ――核問題をどう伝えていこうと思っていますか。

 核実験も原発も見えにくいところにあって、わかりにくいというのが共通した問題だと思うんです。ただ体験していないものはどう描いてもうそになる。悲惨な絵は若い人に敬遠される傾向もあります。自分が入り込んでいけるような絵だといいなと思っているので、それが関心を深めるきっかけになってもらえれば少しは役に立つのかなと。(聞き手・西村奈緒美)

アサデジより!!!

「 第五福竜丸 」・・・・昨年!一昨年も 載せていると記憶してます、、、

ですから・・・・・


終わります


by tomoyoshikatsu | 2018-01-13 00:43 | 反核