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分数計算機( 定規 )子供考案!!!


 苦手な子どもが多い分数の計算。それを視覚的に理解しようと、浜松市内の小学生=当時=が「分数ものさし」を考えた。長さ12センチのものさしに5列の目盛りが付き、基準単位の「12分の1」がいくつあるか数えて計算する――。この発想に静岡大が注目し、教材化に向けた研究も進む。


 浜松市立神久呂小学校を今春卒業した山本賢一朗君。小5の時、分数に苦手意識を感じたという。友人も悩んでいた。掛けるのになぜ、答えは小さくなるのか。割り算ではなぜ、割る方の分母と分子を入れ替えて逆数にするのか……。

 学習塾の経営に携わる父裕一朗さん(40)にも疑問をぶつけ、やがてものさしで分数を考える発想にたどり着く。1とその数以外では割り切れない「素数」の目盛りだけがついた京都大の「素数ものさし」がヒントになった。


 分数ものさしには、12分の1ずつ刻まれた目盛りに対応して「6分の1」「4分の1」「3分の1」「2分の1」ずつ刻まれた全5列の目盛りが付く。基準となる「12分の1」が何個かを数えて計算する。「4分の3」と「3分の2」、どちらが長いかも分かる。


 では計算。足し算「4分の1+6分の1」は、基準となる「12分の1」の目盛りで考えて合計5個あるから答えは「12分の5」。


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 難解な割り算。「6分の1÷2分の1」は、「12分の1」ずつの目盛りで考えると6分の1は12分の1が2個、2分の1は同6個。だから答えは「6分の2=3分の1」と導く。同様に引き算、かけ算も解く。

 賢一朗君から相談を受けたときのことを裕一朗さんは「ショックでした」と振り返る。自身の塾では受験やテストのため、計算の速さや正しさを重視。「分数や逆数が何かだなんて、深く考えてこなかった」

 静岡大発のベンチャーとして起業した裕一朗さんは、学習教材用に開発できないかと同大に相談。教育学部の塩田真吾准教授(35)が「発想が面白い」と反応してくれた。教材としての製品づくりへ、共同での研究も始まった。

 一方、賢一朗君が試作品を分数が苦手な友人にみてもらうと「つまらない」と関心を示さなかったという。「友達が納得するものを作りたい」と話す。(張春穎)アサデジより!!!


by tomoyoshikatsu | 2017-04-04 20:33 | 教育