国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN〈アイキャン〉)へのノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェー・オスロで開かれる。広島、長崎原爆の被爆者も出席。ICANの「顔」として活動してきたカナダ在住のサーロー節子さん(85)が演説をし、広島での被爆体験や核廃絶への思いを訴える予定だ。
ICANは、核兵器の開発や使用などを法的に禁じる「核兵器禁止条約」の国連での今年7月の採択に貢献したことが評価された。メダルと賞金900万スウェーデンクローナ(約1億2千万円)が贈られる。
9日夜には被爆地からも祝福の思いを届けようと、広島市中区の原爆ドーム近くでキャンドルに火をともすイベントがあった。
「ICAN(アイキャン) with(ウィズ) you(ユー)」――。原爆ドーム対岸に、キャンドルで描かれたメッセージが浮かんだ。市民有志が企画し、約100人が参加した。
約1千個の空き瓶の中に火がともされ、ICANのロゴマークとメッセージが現れると、参加者たちはカメラを向けてフェイスブックなどのSNSで、さっそく画像を世界に発信していた。(宮崎園子)