タイブレーク導入へ!ダルビッシュ & TANAKA
2017年 09月 22日
もっとも、試合の決着がつくというのはいいことだと思う。引き分け再試合がなくなり、日程面からもコンディション作りはやりやすくなる。選手の負担は少なくなる。
国際大会でも採り入れられており、タイブレーク導入は流れでしょう。ただ、それがいいのか、悪いのかと問われれば、答える立場にはない。ルールで決まれば、それに対応できるようなチーム作りをしたい。タイブレークに順応できる練習をしていかなければならない。
〈渡辺元智・前横浜監督の話(1998年夏に延長十七回を経験)〉
昔の人間なので、寂しい気もする。現代社会は忍耐を学ぶ機会が減っており、スポーツ、とくに野球にはその場を残して欲しいという思いもある。ただ、時代の流れでもある。今の指導者や選手が新しいルールの中で新しい伝統を作ることで、定着させていってもらいたい。
〈大阪桐蔭・西谷浩一監督の話〉
延長15回の試合が続いたことや、近年の暑さ、国際大会で導入されていることを考えれば、タイブレークは避けて通れないのかなと思う。致し方ないなという気持ちです。
ただ、ルールとして決まれば、言い訳はできないので、準備しなければならない。生徒たちに、後味の悪い思いをさせないようにやっていきたい。
〈早稲田実・和泉実監督の話(78回選抜大会2回戦の関西、88回全国選手権大会決勝で延長15回を経験)〉
また、このルールができたことで、「連投できる体力を」という練習からの球数も減るかもしれない。それに攻撃面で言えば、タイブレークに入る前に思い切って仕掛ける監督も出てくると思う。試合のなかで足し算、引き算するけど、タイブレークになれば環境は不利だと考えれば、早め早めに点を取る作戦を考える。複数点を狙うようになるのではないか。試合がきっこうすれば、我慢して守り合いのも手だと思うが、それがしづらくなる。意外と延長戦も少なくなるかもしれない。
〈今夏の全国高校軟式野球選手権を制した中京学院大中京・平中亮太監督の話〉
軟式では2015年からタイブレーク制が導入されたが、うちはまだ全国選手権では経験がないので、体験談は語れない。導入前の14年に崇徳(広島)と延長50回を戦い、大会後に色々な方と意見を交わした。なかなか得点の入らない軟式野球だが、出来ればタイブレーク制の導入は避けたかった。軟式の全国の舞台は選手権の一発勝負。そこでタイブレークで決着がつくのは、何ともいえない。大会日程のこともあるので難しいかもしれないが、代替案があればありがたい。戦術面で特段の対策はとっていない。